6月の梅雨時期になると鎌倉にあるいくつものお寺は「あじさい寺」として親しまれています。
その中でも
ミシュラン・グリーンガイドで3つ星を獲得している東慶寺。
近隣のあじさい寺と比べると素朴でこじんまりした雰囲気です。
鎌倉幕府、北条時宗の妻だった覚山志道尼によって開かれ、封建時代より明治時代までおよそ600年。夫との離縁を望む女性の駆け込みを助ける尼寺として、その後は禅寺として歴史的に重要な役割を担ってきたお寺です。
普通は恋愛や離婚問題で行くことが多いのかもしれませんが、私はボスママ友との縁切り、そして新たなママ友との良縁願って行ってみたい!!
女性のお寺ということもあり、年間通して季節のお花が楽しめるお寺としても有名。
あじさいは数種類の品種で長く楽しむことでき、同じ時期にも他の梅雨の花たちを見ることができます。普段ではあまり聞かない「イワガラミ」や「イワタバコ」などは初めて目にする子供だけでなく、大人も多いのではないでしょうか。
あじさいと同様、可憐でかわいらしい花なので癒されることは間違いないです。
そしてお花以外にも東慶寺は歴史的な建造物やスポットがたくさん。夏目漱石をはじめ、多くの著名な人たちとのゆかりあるお寺です。最近でも映画や楽曲の舞台となっています。
そんな「東慶寺のあじさい」の魅力を動画や画像とともに2018年の見ごろ、また縁切り寺と言われるようになった理由、そしてその効果?!についてご紹介します。
パパッと読むための目次
「東慶寺のあじさい2018」基本情報
まずは基本情報からご紹介しましょう!
開花時期 5月下旬
見ごろ 6月上旬~中旬
時間 8:30~16:30
会場 東慶寺
住所 鎌倉市山ノ内1367
アクセス
【電車】JR北鎌倉駅より徒歩3分
【車】横浜横須賀道路 朝比奈I.C 日野I.C
駐車場 なし
料金 大人200円・小中学生100円
問い合わせ 0467-33-5100
公式HP http://www.tokeiji.com/
東慶寺の紫陽花の見ごろはいつ?
見ごろは6月上旬~中旬
そのあと6月に入って「ガクアジサイ」など様々な品種が見ごろとなります。長くアジサイを楽しめるお寺です。
境内にはおそよ330株のアジサイが植えられていて、日本アジサイ協会の「あじさい100選」にも選ばれています。
では次に「東慶寺のあじさい」の見どころについて紹介していきます!
「東慶寺のあじさい」の見どころ
鎌倉街道から階段を登って茅葺きの山門へ、両側には季節の雨で覆い茂ったあじさいが鮮やかに咲いています。
こじんまりした狭い階段なので大きく咲いたあじさいはよりダイナミックに感じます。
特に雨や朝露を帯びたアジサイをうまく見ることができればラッキーですね。
足元には気をつけてはきやすい靴などでお出かけしてください。
0:10には小さな仏像が登場。東慶寺のシンボルです。近場で身近に感じる仏像は珍しいですね。しっかりと拝みましょう。
また東慶寺は年間四季の花が美しい花寺としても有名です。この時期には花しょうぶ、岩タバコなどもきれいに咲いているところを見ることができます。
花しょうぶ、立派に咲き誇ります。
岩たばこはこちら。
また6月初旬には本堂裏手に咲くイワガラミが特別公開されます。
鎌倉、東慶寺。
お花に夢中になっていたら、15時を過ぎてしまっていました。
御本堂裏手のイワガラミの公開は15時まで。ダメもとで行ってみたら「ささっと見てきてください」と入れてくださいました。ささっと撮ったのでこんな感じです。係りの方、ありがとうございました🙇♀️ pic.twitter.com/a11mAhB7gc— ゆーこ (@yuyutatsuYuko) 2017年6月18日
白くて可憐なお花ですね。
紫陽花と縁切りについて
紫陽花の花言葉はもともと
「辛抱強い愛情」
「一家団欒」
「移り気」
「変節」
「冷淡」
その昔、東慶寺は尼寺の時代でもありました。縁切りという範囲に収まらず、さらに女性の自立をサポートするという役割の上で、アジサイがたくさん植えられたということもあったのかもしれません。
江戸幕府に公認された縁切り寺は、全国でも鎌倉の東慶寺と群馬の満徳寺の2つだけだったそうです。
封建時代より明治時代までの約600年。夫との離縁を望む女性の駆け込みを助ける尼寺として、歴史的に重要な役割を担ってきたお寺である東慶寺。
離婚の話し合いをする場として使われていたそうです。
その効果は・・・
やはり「縁を断ち切る場」としてかなり多くの実績を持っているので、それなりの効果は期待できると言ってもいいでしょう!
でも、縁切りの願掛けに頼るだけでなく、やはり自分で何をすべきか、関係は本当に切るべきなのか、修復するべきなのか、今我慢すれば、将来的には自分にとってプラスになるかも?!・・・
などなど、その時の思いだけではなく、改めてこれから先のことも考えて行うべきことなんじゃないかなって・・・真剣に考えてみちゃいます(”Д”)
「縁切寺」ということについてですが、良くない縁に限り切るということです。良縁は切れず、「招く」ということですので安心して下さいね。

ぜひ立ち寄りたい東慶寺の歴史的スポット
境内にはアジサイのほかにさまざまな歴史的スポットが存在します。
墓苑
戦国時代を振り返る画像。
『甲斐姫の墓といわれている(神奈川県鎌倉市の東慶寺)』
プロフィールは→https://t.co/bNUiOtzBxH#戦国時代#歴史#女性 pic.twitter.com/VNUIJhavQt— 戦国時代の名言 (@sengoku_g) 2018年4月12日
古墳みたいでちょっと当時にしたらめずらしかったのでは?
あじさいを見ようとしたら東慶寺に迷い込む。批評の神様=小林秀雄の墓に来てもーた。 pic.twitter.com/e7jaikAryD
— 大西常雨 (@fogdogjoe) 2016年6月19日
歴史的な尼さん、著名な学者、作家、実業家の方々のお墓があることでも有名な東慶寺。
憧れの先人のお墓参りに訪れる人も多いようです。中にはユニークなお墓の形もあります。
松ヶ岡宝蔵
主に寺伝来の寺宝を展示してありますが「縁切り状」の実物もあります。
3行半で書くのがルールだったようで「三行半」(みくだりはん)という言葉のルーツのようです。
このようなリアルな資料の展示も大人たちは興味深々になってしまいそうですが、どうせだったら重要文化財「聖観音立像」もしっかりと拝観しましょう。また松ヶ岡宝蔵付近のアジサイや木々と共に自然と造作された景観はとても素晴らしいです。
東慶寺・宝蔵 聖観音菩薩立像(重文.鎌倉後期〜南北朝)
東慶寺は尼寺として始まり、尼門跡として発展し、江戸時代には縁切寺として鎌倉では特異な位置を占めてきました。 pic.twitter.com/dwYRd00Z51
— old zen barrier (@old_zen_barrier) 2017年8月15日
9:30~15:30 月曜休館日
入館料 大人400円 小中学生200円
本堂「泰平殿」
昭和10年に建立されたという本堂は、屋根の曲線が特徴的なパワースポットです。
東慶寺の鐘楼
おはようございます(ஐ╹◡╹)ノ
曇り空の朝です。
だんだん晴れてきそうかな♪
にこにこの日曜日をお過ごしください(*^^*)#北鎌倉 #東慶寺 #鐘楼 pic.twitter.com/7POui4y0kM— かおたん (@KaotanSbt) 2015年12月6日
茅葺の屋根が素朴さを感じますが中からみえる龍の天井画は圧巻です。

混雑状況は?
アジサイの時期には、北鎌倉近隣のアジサイ寺と合わせて回遊する観光の人たちも多くなります。
特に土日には混雑が見込まれます。また通路などは広くはないので、平日でも入り口から混雑している日もあります。
混雑を避けたい場合は平日の午前中がベストです。
舞台は東慶寺!予習も復習も楽しめる!!
①駆け込み女と駆け出し男
東慶寺が舞台の映画です。
【映画】
駆込み女と駆出し男
2015年に公開された映画
井上ひさしの小説『東慶寺花だより』が原作
幕府公認の縁切寺とされた「東慶寺」が舞台 pic.twitter.com/z8ojHrzLeT— Free-Style(旅行・温泉編) (@freestylspa) 2018年4月2日
②東慶寺花だより
こちらが原作となった井上ひさしさんの本。
③著:夏目漱石「門」
夏目漱石が著した「門」
夏目漱石参禅百年記念碑
~鎌倉:東慶寺~
円覚寺塔頭帰源院に参禅した夏目漱石がその体験をもとに著したのが小説『門』https://t.co/bFd649heVv pic.twitter.com/Ph6ra12mKN— 源頼朝と鎌倉と。 (@SmileOkado) 2017年9月27日
夏目漱石の「門」には東慶寺が登場します。自身の参拝経験による小説で山門付近には石碑が建てられています。
夏目漱石を知っているお子様でしたら一緒に見に行くと、さらに文学に興味をもってくれるかもしれませんね。
禅寺としても有名
座禅、写経、茶道、香道、挿し花などの体験も開かれています。
延命十句観音経 写経ノート
お香#北鎌倉 #東慶寺 で購入しました。
ちゃんと #写経えんぴつ (とても濃そうだ……。)があるんですよ~~~。今回初めて東慶寺の写経会に参加しましたが、とっても楽しかったので、また参加したいと思います。 pic.twitter.com/w7n6scL0dU
— AKITTY (@cutenaaki) 2016年10月9日
さいごに
東慶寺のあじさい、いかがでしょうか。
「縁切寺」といわれていますが決してネガティブな意味ではなく時代流れの中で大きな役割を担ったお寺です。
お寺の規模はそれほど大きくないので、スポットごとの歴史的建造物やそこに咲いているアジサイなどの小さな景観が楽しんでもらえます。広すぎず記念撮影をするのにもちょうどよい感じです。
北鎌倉駅からも近く境内は比較的ゆっくり過ごせるので、徒歩でのお出かけの際にはおススメのあじさいスポットです。