保活をして初めて知る人も多い「異年齢保育」。
「縦割り保育」とも言われていて、クラスを年齢でわけないで一緒のクラスで生活をする保育のことを言います。保育園の決めるポイントとしてみているママも多いんですよ~。

1日のほとんどの時間を年齢の違うお友だち(主に3,4,5歳児の子)と一緒に過ごしている園もあれば、基本は年齢でわけたクラスで過ごして、異年齢との交流の時間を多くしている園などいろいろ。
我が子たちが通う保育園は常に年少、年中、年長さんたちは一緒に過ごすタイプの異年齢保育。通ってみることで見えてきた異年齢保育のねらい、メリット、デメリットについてお伝えしたと思います!!
パパッと読むための目次
異年齢保育のねらい
幼児(3~5歳児)のお友だちが一緒のクラスで育つことによって、生活のルールや知恵を自分たちで学んで、実体験の中から発見や喜び、思いやり、心遣いなどを身につけることがねらい。
というようなことを保護者会で園長先生が言っていました!

我が子の通う保育園では、異年齢クラス内に異年齢で構成したグループがあって、そのグループを家族と見立てて楽しく生活をしています。主な構成は5歳児2人、4歳児2人、3歳児2人。ひとりっ子の子どもでも兄弟姉妹がいるような環境なのでお世話したりされたりして毎日にぎやかな生活を送っています。
実際に経験してみていろいろなメリット、デメリットが見えてきました。保育園選びの決め手にもなるかと思うので、自分の子にはあうかどうかぜひ参考にしてみてくださいね!
メリット
全体
・3年の幅(3~5歳)があればできる子と、発達のゆっくりな子の差が目立ちにくい
・個人差・個性ととらえることができる
・劣等感を感じにくい
・同年齢間で過剰なライバル意識が減る
・その子にあったことを、その子にあったやり方でできる
・年上の子から年下の子へ遊びが広がる
・大人が教えるより、子ども同士で教えあった方がわかりやすく、お手本になる
同じ学年のお友だちの中でも成長、発達には大きな差はあって当たり前。ましてや年齢が3つも違うとなると、その差はさらに大きくなりますよね。
おはなしが上手でも字を書くのが苦手だったり、かけっこが得意だけどブロック遊びが好きじゃなかったり、寡黙だけど観察力はすごかったりとさまざま。そんな中で「○○ちゃんにおりがみおしえてらったの!」という会話もよく聞きます。いろんなお友だちがいるってことが当然で、自然と受け入れる気持ちが育ちやすい環境です。
現代社会では人とどう関わったらいいか悩んでいる人も多いですけど、小さい頃からいろんなお友だちと過ごしていれば、自然と関わり方を学んでいけるのもメリットですね。
年長さん
・年下の子の面倒をみる心が育つ
・お世話をしたり、教えたりすることで自信につながる
・責任感が育つ
大人でも人に教えることで自信につながることってよくありますよね。子どもも同じ。年下の子に教えてもできなかったら「なんでかなぁ」と考えるし、考えることで自分の成長・能力として身につきます。年下の子におもちゃをとられる、邪魔される、イヤイヤされて泣かれる・・なんてされても強く言えないし、そこでは我慢したり、「いいよ」と譲ったりする心が育つんです!もちろん、保育士の関わりしだいで正しいことを伝える手段なんかも十分学んでいけます。
年少さん
・「ああなりたいな」「あんなことしたいな」という憧れや目標、チャレンジ精神がうまれる
・年上の人から優しくされた経験が心に残る
・身近な人(先生や大人ではない、年上の友だち)から教わることでいろんなことの習得が早い
小学校にまだ通っていないような小さな子に「目標は?」なんて聞いてもまず答えられないですよね。でも、答えられなくても憧れや目標というのは小さいながらもしっかりあるんです。
たとえば・・・
おままごとをすると年長さんのAちゃんがお母さん役、年少さんBちゃんが子ども役になるとしますよね。AちゃんがいないときにはBちゃんはAちゃんの演じるお母さん役を一生懸命まねします。Bちゃんのお母さんではなく、Aちゃんの演じるお母さんの方が魅力的なんでしょうね!
我が子を見ていてもいつもそう!私のまねもしますけど、保育園で覚えたお姉さんが演じるお母さんのほうが素敵みたいです。
ままごとに限らず、トイレトレーニングや箸の持ち方、洋服のたたみ方、しまい方などいろいろなことを習得し、成長していきます。我が家の次女はまだおむつがとれていないのに「〇〇ちゃんがお姉さんパンツはいてたから◎◎ちゃん(次女)も」と言ってはきたがるんですよね。おもらしされたらきついですけど、その前向きな姿勢は応援したくなります。
また、お兄さん・お姉さんにしてもらったことというのは嬉しい体験でもあるので、自然と年下のお友だちにも同じように優しく関わっていけるようになっていきます。
年中さん
年中さんは年長さん・年少さんの間にはさまれて両方の思いを経験できます。年少さんだった頃に比べるといろいろなことができます。でも経験の数からいうと、やはり年長さんにはかなわないもの。その差を感じて「もっとできるようになりたい」とモチベーションUPにつながることが多いです。
長女のクラスの年長さんは個性が強く、集団行動が難しいこと結構あるんですよね。そんなときは年中さんがここぞとばかり頑張って、年長さんをハッとさせることも。年少さんも年長さんほど年が離れていないお兄さんお姉さんがしっかりできる姿をみて「かっこいい!」「すごい!」と思うようです。
子どもたちで相乗効果!感心しちゃいますよ。
親
・これからどういうふうに育っていくかがイメージできる
・一人っ子だけど、兄弟姉妹のような関係を経験できる
・慣らし保育でも身近なお手本があることで慣れていくのも早い
大人が関わるより、子ども同士で学ぶことのほうがやはり多いもの。
親自身もいろんな親と関われることはプラスです。よくあるのが「どうやっておむつとれた?」とか「箸の持ち方教えてる?」とか「2人目がほしいんだけど、2歳差はどう?」といった具合に、身近な人からいろいろ聞けるのは本当に助かること!!
私の場合、一番ラッキーなのはおさがりをもらえたときかな~♪
デメリット
全体
・同じ興味のあるもの同士や同年齢で固まってしまうことも
・年齢ごとに必要な関わりが不足することがある
・能力のある、経験豊富な保育士が必要
年長さん
・年上とはいえ、まだ5歳。お世話をお願いするにも危険なこともある
・無理に年下の子にあわせてしまう
・物足りなさを感じる
・我慢が増える
・責任感の重圧
年少さん
・まだまだ体の小さい年少さん。ケガが増えることもある
・環境の変化に過敏な子は慣れるまでに時間がかかる
親
・どの子がどの学年の子か把握しづらい
・子どもに負担をかけていないか、物足りていないんじゃないか、など感じる
・大きなけがをしないか心配
異年齢の場合、成長・発達がいろいろなのでそれぞれの年齢にいき渡った関わりが必要な時が必ずあります。先日、長女のクラスで「人に言われていやな気持ちになったことはどんなこと?そのときどうしたらいい?」という内容の話し合いをしたそうです。そこから得られるものはたくさんあるのは確かですけど、成長・発達の違いでその内容の解釈、説明も大きく変わってくると思うんです。
ケンカにしてもそう。5歳と3歳の子がけんかしたとき、それぞれから話はききますが、子どもへの怒り方、悟し方も変わってきますよね?そのあたりをうまく伝えられるか、保育士の腕の見せどころではあるけど、現実問題、腕のいい先生ばかりじゃないですもんね。新任の先生だっているんですし。
さいごに
一長一短ではあるんですけど、私は 異年齢保育でよかった と思ってます。
久しぶりに同学年で集まったときのあの結束感というのも頼もしいですし、年上のお兄さんお姉さんを慕っていたのがどんどん下の子から頼られる存在になっていく姿は母としても誇らしい!!
まだまだ手加減をしらないお兄さんお姉さんで、体の小さい年少さんなんかはケガが多くなることもしばしば。保育士の管理問題とも言えますけど、大きい子たちに揉まれて体も育っていくことは確かです。
年長さんになって、責任を負うことが増えて負担になることも多くなるのもひとつ。そこで潰れないよう、大人が手を差し伸べてサポートするばいいこと。実際問題、そう簡単にはいかないよ!ってことも多いですけどね。子どもだけでなく、大人も一緒になって頑張っていくというのが大切だと思います!!
4月には次女が3歳児クラスに進級し、いよいよ異年齢クラスの生活がスタートします。どんな毎日になるか楽しみです!!
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