「熱性けいれん」という言葉を子どもがいるママなら1度は聞いたことがあるはず。
いわゆる「ひきつけ」のこと。昔は「泣き入りひきつけ」なんて言葉もあって、おじいちゃんおばあちゃんの世代に聞くとよく知っているかもしれません。
前触れもなく、突然起こるのがこの「熱性けいれん」。
急に白目をむいて身体がカチカチになってガタガタ震えて。
かわいい我が子の急変した姿にパニックにならないママはいないと思います。
そこで、子どもが熱性けいれんになったとき、パニックにならずにしっかりみてあげることができるよう、対処法などまとめてみました。
パパッと読むための目次
熱性けいれんってどんな病気なの?
熱性けいれんとは書いて字のごとく、熱が出ることに伴ってけいれんが起こること。
10人に1人くらいの割合で起こる、身近なものなんです。
残念ながらはっきりとした原因はわかっていません。
ただ、子ども(特に赤ちゃん)の脳の神経発達が未熟であるため、熱が上がることでそれが刺激となってけいれんを起こすと考えられています。
熱が上がると言えば風邪やインフルエンザ、突発性発疹のことが多いと思います。
熱性けいれんの97,98%そういった病気が原因であること言われているんですよ。
残りの2,3%は他の原因。
調べてみないとわからないものです。
原因がわかっていない・・・まず、こういったことだけでも不安になっちゃいますよね。
なのでどういう症状なのか、どう対処したらいいかをしっかり知っていた方がいいんです。
熱性けいれんと見極められる症状と前兆は??
熱の上がり始め、じわじわ上がってくる時とは違い、一気にグーンと上がるときに特に起こりやすいと言われています。
熱が突然上がることで脳の正常なはたらきが中断されてしまうから、だそうです。
- 気を失う
- 手足の関節をがくがくと曲げ伸ばしする
- 手足をこわばらせたり震えたりする
こういったものが主な特徴です。
そのほかの症状として、白目をむいたり、口から泡を吹く・嘔吐する、呼吸が止まるので顔や全身が真っ青になる、などあります。
熱性けいれんの対処法は?
熱性けいれん!どうやってこの子を助けたら・・・
気を失ってガクガクして真っ青で白目むいて泡吹いて息してなくて・・・
自分の子どもをがそんな状態だったら誰だって「死んじゃうかもしれない!」とものすごい不安になりますよね。
でも、その多くは命にかかわることはないのです!
なのでまずは落ち着いて子どもをみることが大事。
そもそも熱が原因なので「そこで何ができる?」と言ったら「何もできない」と言うのが答えなんです。
だいたいの場合は3~5分くらいでおさまります。
その3~5分でできることを知っておけば少しでもパニックにならずにすみます。
- 深呼吸してこどもをみる
- 何分くらい続くけいれんなのか
- 平らなところに移し、衣服を緩める
- 左右差(右手、右足と左手左足)で動きに差はないか
- 嘔吐をしていれば窒息をしないよう顔を横にむける
3分以上続いたり、左右差がある、意識が戻ったのに様子がおかしい場合は緊急で受診する必要があります。
そうでなければ落ち着いたところで一度受診してみることが大切です。
昔は「ひきつけを起こしたら割り箸をかませろ」と言いましたが、発作を起こした時にはすでに歯を食いしばっていて、割り箸をかませることは非常に難しい状態です。
こじあけようとすると逆に手をかまれてしまうことがあるので、今はそのままにする、と言う風に指導されています。
呼吸が止まっているなら死んでしまうんじゃ・・・
心肺停止というわけではないので、心臓はしっかり動いています。
なので人工呼吸や心臓マッサージをする必要はありません。
有効な呼吸をしていないだけなんです。
真っ青になった顔、冷たいプールに入ったような真っ青なくちびる。
発作がおさまれば自然にもとの色に戻ってきます。
対処法を知っていればパニックにならずにすむ?
対処法を知っていても、いざ自分の子どもが見たこともない動きをしていたらパニックにならない親はいないと思います。
ただ、対処法をしっているのと知っていないのとでは雲泥の差。
なのでまずは深呼吸して落ち着くことが大切です。
熱性けいれんのほとんどが風邪やインフルエンザなどによる発熱によるものです。
これらが原因であったとしても、怖くなったり、自分の判断に迷うことがあれば、実は救急車を呼んでもいいことになっているんです!
救急車が到着する頃にはたいていの場合、おさまっていることがほとん「もう治ってるのに救急車を呼んじゃった」と後悔することが多いようですが、いいんです。
その辺りは救急隊の方も了承しているので安心してください。
日ごろからご飯をしっかり食べて、よく寝て、手洗いうがいをしっかりして、規則正しい生活をすることで風邪やインフルエンザにかからないようにすることで防ぐことができます。
命に関わる髄膜炎は熱性けいれんとよく似た症状があります。
髄膜炎の原因は肺炎球菌やインフルエンザ桿菌による感染です。
これらは予防接種で防ぐことができるので、子どもを守るためにも予防接種は必ず受けることが大事です。
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